【10代後半の女子大生が睡眠指導を受けた結果】(日本睡眠学会第46回定期学術集会一般演題より)

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2021/10/09

みなさんこんにちは!アスリートやプロスポーツ選手を目指す学生中心に睡眠指導および睡眠管理をしておりますOfficeS4S代表の松本光浩と申します。最近では事業拡大からの法人化を目標として、スポーツだけでなくさまざまな睡眠に関連する課題への取り組みを行なっています。

今回も日本睡眠学会の定期学術集会一般演題より投稿します!

ここ数日はスポーツ選手やアスリート学生を対象とした研究を取り上げることがほとんどだったのですが、今回は女子大生を対象とした研究を取り上げたいと思います。

題目は「学校での睡眠衛生指導により改善した睡眠・覚醒相後退症候群の⼀例」

睡眠衛生指導とは、今回の研究では下記のようなものです。

「睡眠衛生のための指導内容」
① 寝室環境:快適な就床環境(遮光カーテン等)。
② 規則正しい⻝⽣活:規則正しい⻝⽣活(空腹で寝ない、眠前の軽⻝、消化悪いもの×)。
③ 就寝前の水分:就寝前に水分を取りすぎない。
④ 就寝前のカフェイン:就寝の4時間前からはカフェインは摂らない。
⑤ 就寝前のお酒:眠るための飲酒は逆効果。
⑥ 就寝前の喫煙 :夜は喫煙を避ける。
⑦ 寝床での考え事:昼間の悩みを寝床に持っていかない。
⑧ 定期的な運動 :適度な有酸素運動で寝つき改善、睡眠が深くなる。

結果からすると、簡単に言うと今回指導を受けた女子大生は早寝早起きの習慣に近づいたというところです。


睡眠衛生指導により、生活のリズムと睡眠の改善につながった睡眠・覚醒相後
退症候群の症例を今回はあげていますが、非常に有益な結果なのではないかなと思います。

また、考察には「睡眠衛生指導に加え、面談を繰り返すという「かかわり」が、睡眠覚醒リズムの改善への動機づけになった可能性も考えられる。」と記載されていますが、誰かと関りを持つことでこのような改善につながったと考えると、一般的にはこのように面談をすることは難しいので、友達なんかと睡眠改善のコミュニティ形成ができればいいのかなと思いました。

気になる点としては、実験後はどうなったのか、です。
これが結局一時的なもので、再度後退してしまえばとてももったいないことだなと思います。

女子大生に然り、大学生は人生の中でも大人に変わるタイミングで、非常に好奇心をそそるものや誘惑が多くあります。

睡眠衛生指導に加え、どれだけこの年代に睡眠をしっかりととることが大切なのかを教えることが必要だと思います。

コロナ禍で外出自粛の状況になったので、最大の睡眠リズム後退の敵は「スマホ」だと思います。

今やいつ何時もコンテンツを視聴することができ、これほど便利なものはないのですが、ここの観点から見るとそれは大きな弊害ともいえるでしょう。

何かこのあたり上手いことして、生活リズムの調整ができるような施策ができればいいのですが・・難しいですね。

他にも日本睡眠学会の一般演題について取り上げていますので、こちらからぜひご覧ください!

OfficeS4S 代表
睡眠指導者 松本