高反発マットレスの研究につい【アスリートには良い?】(日本睡眠学会第46回定期学術集会一般演題より)
カテゴリー: お知らせブログ睡眠
2021/10/10
みなさんこんにちは!アスリートやプロスポーツ選手を目指す学生中心に睡眠指導および睡眠管理をしておりますOfficeS4S代表の松本光浩と申します。最近では事業拡大からの法人化を目標として、スポーツだけでなくさまざまな睡眠に関連する課題への取り組みを行なっています。
紺紙も日本睡眠学会の定期学術集会一般演題から!
以前も取り上げたのですが、早稲田大学の睡眠研究所西多先生の発表から抜粋です!
(前回投稿した西多先生の他の記事はこちらからご覧ください!↓)
今回は寝具メーカーとの共同研究で、
「継続的な高反発マットレス使用が睡眠に与える⽣理学的影響」という題目でした。今回研究対象となっている高反発マットレスとは特殊樹脂でできている、通気性が確保されている反発力のあるマットレスです。
普段は、寝具メーカーと共同研究や、寝具に関する研究はあまり見ないのですが、僕が実際に寝具を作ることに着手したり、西多先生が以前から取り組んでいらっしゃる研究でしたので、今回は取り上げました。
いずれ僕の出す寝具も、丁寧に研究してデータとしてあげたいですね。
今までの高反発マットレスの研究はおそらくいくつかあるのですが、一夜での評価はマットレスの機能評価としてはふさわしくないので今回は継続的な使用を評価するということで、3日間の継続使用を行なっています
考察からみていきましょう!
今回の研究結果では、睡眠前半の深部体温低下の程度は、高反発マットレスのほうが低反発マットレスに比べて大きく、入眠に有利であると考えられます。
徐波睡眠など、睡眠構造には有意差が⾒られないとのことで、マットレスに睡眠構造を左右するほどの効果はないことが考えられるそうです。
先⾏研究では、高反発マットレスのほうが体動に要する筋活動は少ないという結
果だったのですが、睡眠中における粗大な筋活動には、マットレスの影響は
小さいようで、このあたりはあまりマットレス選びにおいて注力するポイントではないのでしょう。
筋活動とはかかわりがある気がしますけどね!そこまでなんでしょう。
表⾯筋電図、圧⼒分散分布、⾃律神経機能と組み合わせた研究が今後期待されます。いろんなデータがとれれば、もっとマットレス選びが容易にできるようになるんはないでしょうか!
睡眠前半の深部体温低下の程度は、高反発マットレスのほうが低反発マットレスに比べて大きく、入眠に有利であると考えられます。と述べましたが。これはアスリートにとってはいいのではないでしょうか。
こちらの投稿で、アスリートが筋肉量の関係で深部体温が下がりにくいことが考えられるとの考察でした。高反発マットレスによって深部体温が下がりやすく、入眠がしやすいに加えて、最初のサイクルの徐波睡眠を促してくれる可能性があります。
高反発マットレスは良くスポーツ選手を広告塔に使っていることもあり、認知度が高いイメージがあります。ただ、そこにつられて一般の方から「硬すぎる!」という声も良く聞きます。
筋肉量の多い方にはある程度支えられてる感じがあった方が良いと思うので、深部体温の面も踏まえるとアスリートとの相性は良いのではないでしょうか!
ただ、筋肉量も少なく、アスリートではない一般の方は広告塔につられて高額のマットレスを安易に買ってしまうのは注意が必要です。
もちろん重視する点は、そこだけではないので、多くの要素を組み合わせることが大切ですが、ひとつpointにしてもいいんじゃないかなと思いました!
他にも日本睡眠学会定期学術集会の一般演題の投稿をしていますので
ぜひこちらからご覧ください!
OfficeS4S 代表
睡眠指導者 松本