【活動報告】日本睡眠学会主催「不眠症の認知行動療法ワークショップ2020」参加 (2020年12月)「認知行動療法とは何か?」
カテゴリー: 活動報告
2021/04/07
アスリートやスポーツ選手を目指す学生を中心に、睡眠指導および管理などをしております、松本と申します。
先日、ホームページ改修の報告をして久々のHP更新となったわけですが、これからの投稿、事後報告となることが多そうです(笑)
その間にもいろいろと参加もしているので、投稿の頻度次第ではなかなか追いつかない!という感じにもなってしまいそうですが、なんとか頑張りたいと思います!
というわけで表題でもある通り、2020年の12月に日本睡眠学会が主催する「不眠症の認知行動療法ワークショップ2020」に参加しました。
「認知行動療法とは何か?」
認知行動療法(Cognitive Behevioral Therapy;CBT)とは、人の物事の受けとめ方(これを認知と言います)と対処の仕方(行動)に焦点をあてた治療法です。睡眠の問題に対して有効性が高いことがわかっています。
不眠症への認知行動療法(CBT-Insomnia)を省略してCBT-Iと呼び、、【刺激統制法】や【睡眠制限法】【筋弛緩法】などの様々な技法があり、それを組み合わせることでより効果が得られると言われています。
このあたりは【睡眠衛生】と呼ばれる「寝る90分前に入浴をしましょう」とか「午後3時以降のカフェインの摂取は控えましょう」などのものに比べても効果があると言われており、基本的に心理士の方が行なう技法です。
この講義や僕が良く参加させていただくCBT-Iのセミナーは公認心理師や臨床心理士の方が対象のものが多いです。
事前に購入の指示があった本です。
これを持っていなかったので少し参加を躊躇したのですが、そもそもこの教科書が面白い!具体的な不眠の例や、どのような接し方をするべきか、実際に対話形式で書かれている部分が多く、「ワークショップ」という感じでした。
実践を通して学ぶことも多く、他人の「眠れない」に対してどう向き合うかってとても大切だし難しいなって感じました。
よく見かけるのは「幼いころから不眠症で」とか「睡眠障害を経験し」とかあるのですが、そういう人でCBT-Iではなく他の睡眠衛生やグッズなどで解決しようとしているのは、結構主観的な部分があるのかなと思います。
要するに「私はこれで解決したから」という感じですね。
それを全否定する気はもちろんありませんが、実際にCBT-Iを受けて改善された方で、それを学び不眠のカウンセリングを行なっている方も知っています。そっちの方が信頼できるのかなって、これは私の主観ですがそう思います。
ちょっと関係ない話ですが、「不眠の方に対する事業をしてます!」みたいなDMが突然来て、単純にそれはSNSマーケ?営業だったのですが、CBT-Iのかけらもなく(実際に行なっていたらすみません)、商品を売ってそれで解決してください!みたいな感じっぽかったんですね。そしてあとはもちろんコンサルもします!みたいな感じですが、基本睡眠衛生に触れるだけなんだろうなぁと。しっかりとした研修後だとこういうの、ちょっとなぁって思っちゃいますよね。
ただ、全く知らない人からすると、結局どれが効果があるの?とか、どの人なら信頼できるの?とか、全然わからないと思うんですよね。
そして、解決するかどうかもまちまちだと思うんです。モノで解決する人もいれば解決しない人もいるし、実際に心理のプロを尋ねても改善しないことだってある。
どれが正しいかなんて、確実なことはわからないですが、少なくとも有効性が高いものを実施し、「この人なら相談できるな」と思えるような発信をしていかなければいけないなと思っています。ちょっと下手かもなぁ。(笑)
選ぶ人の目が肥えてくれるのも大事かな、なんて思っています。
また、このCBT-Iは一時的な不眠にはあまり効果がないと言われていて
僕はスポーツ選手を見ているので、スポーツ選手だと試合前日、試合当日の夜に眠れないことが多くあるのですが、継続してってわけではないことが多いですね。ということは通常のCBT-Iを活用するだけではだめで。
CBT-Iだけでなく他の睡眠衛生法や習慣化なども掛け合わせて、その方にあった最適な対策を見いだせたらいいなと日々模索しております。
このあたりはCBT-Iの専門家の方にご相談したこともあるのですが、なかなか難しいもののようです。難しいからこそ可能性はありそうですけどね!
認知行動療法(CBTーI)、名前だけでも覚えてもらえたら嬉しいです!
Office S4S 代表 松本